ディスク劣化による故障にご注意ください
今回は、ノートPCが電源を付けたあと、先に進まないという症状で
お客様よりサポートのご依頼をいただきました。
HDDからSSDへの換装及びクリーンインストール、データ移行作業をしましたが
故障の原因についてご紹介させていただきます。
- 今回行った作業の対象機器 -
ノートPC:dynabook BX/67VG
実装HDD:TOSHIBA MQ01ABD100(1TB)
使用時間:16,000時間超
原因を調査したところ、このHDDには不良セクタ1が多くあり、
このため、システム領域が破損、立ち上がらない(進まない)状態でした。
※正常なOS入りDiskではノートPCは立ち上がるため、ノートPC本体は正常。
不良セクタが発生する原因は主に3つ
- 初期不良
- 経年劣化
- 磁気ヘッドの破損
今回は、HDD自体かなりの時間を使われているため、磁気ヘッドの破損による故障が濃厚です。
そして、今回注目したいところが、
「代替処理保留中のセクタ数」がかなりの数あったことです。
代替処理保留中のセクタ数とは、HDDやSSDにおいて、
正常にデータの読み書きが行えないセクタが一時的に保留されている数を指します。
ドライブ(Disk)の健康状態を把握する重要な指標です。
今回のHDD「代替処理保留中のセクタ数」は、1048。なかなか見ない数字です。

こちらは通常、1つでも検出されると、故障のリスクがあります。

上記のような「ハードディスクの問題が検出されました」などの表示が出ることがあったら、
それはディスクの寿命が近いサインです。
早めにディスクの交換や、バックアップを取りましょう。
「表示が出ている」・「おかしいな」と思ったら、
できるだけ早い段階でJOYサポート・JOYパソコンスクールまでご相談ください。
- セクタ(sector)
円盤状の記憶装置の記録単位。
円盤を細かく分割したうちの1つをセクタといいます。
不良セクタ(bad sector)
ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等の記憶媒体において、何らかの障害・故障により利用できなくなったセクタのこと。 ↩︎
例)HDDセクタ
